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里見氏を描く歴史小説家・夢酔藤山さん|『里見太平記』と房総を結ぶ創作活動

里見氏を描く歴史小説家・夢酔藤山さん|『里見太平記』と房総を結ぶ創作活動

Saigen Jiro / Wikimedia Commons(CC0)

夢酔藤山さんの未公開作、里見義豊を描いた小説『賢使君』を掲載させて頂きます。

房総の城跡や古い地名をたどっていると、「この場所で生きた人は、どんなことに迷い、何を決断したんだろう?」と想像がふくらみます!史料に残る出来事の間を、人物の声や場面として立ち上げてくれるのが歴史小説の面白さです。

夢酔藤山(むすい・とうざん)さんは、房総里見氏をはじめ、地域の歴史を題材に作品を書いてきた小説家です。館山・南房総マガジンでも、これまで里見氏の節目の年を紹介する記事にコメントと書影を寄せていただきました。この記事では、その創作歴と房総とのつながりをご紹介します!

2000年の新人賞受賞を機に文筆活動へ

夢酔藤山さんは2000年、『奇本太閤記』で第73回コスモス文学新人賞・長編小説部門新人賞を受賞。これを機に、本格的な文筆活動を始めました。

題材は戦国史だけに限りません。渋沢栄一の青年期を描く『Ambitious 渋沢栄一・青春譜』、源頼朝を扱う『頼朝伝』、南信州知久一族の戦国生き残り劇『御所車』、甲斐武田氏の小山田信茂を描く『光と闇の跫(あしおと)』(9月に第二巻刊行予定)、鋸南町勝山・保田を舞台にした『真潮の河』など、歴史上の人物と土地の記憶を結ぶ作品を発表しています。故・遠山あき先生ゆかりの千葉の文芸同人「槇の会」に所属し、全国里見一族交流会の理事も務めています。

2026年からは日本歴史時代作家協会会員となり、活動しています。

房州日日新聞の連載から『里見太平記』へ

里見氏を題材にした創作の中心にあるのが、新聞連載の「里見正史三部作」です。夢酔藤山さんのnoteでは、三部作を「春の國」「夏の波濤」「秋の幻」とし、第一作「春の國」は2008年8月6日から2009年1月9日まで房州日日新聞で連載されていたそうです。

この「春の國」を大幅に改稿し、里見義堯とその子・義弘の時代を描いた作品が『里見太平記』です。千葉県立図書館の蔵書情報では、2025年7月にアメージング出版から刊行された207ページの郷土資料として登録されています。新聞で読まれた物語を、改めて一冊の歴史小説へ編み直した作品です。

夢酔藤山さんの著書『里見太平記』と『真潮の河』
『里見太平記』と『真潮の河』(画像提供:夢酔藤山さん)

里見氏の歴史を、いまの房総で語り直す

作品を書くだけでなく、地域で歴史を語る活動も続けています。鋸南町の広報紙では、2026年2月21日に歴史小説家・夢酔藤山さんを講師として迎える、『真潮の河』にまつわる講演が案内されました。里見氏ゆかりの館山・南房総から、久留里城のある君津まで、房総各地の歴史をつなぐ視点が創作の土台になっています。

また、里見氏の最期を描いた「堀村の空」は倉吉せきがね里見まつり公式HPに掲載され、同文が房総里見会動画企画の朗読YouTubeでも配信されています。耳から朗読で楽しめる夢酔作品を、XやYouTubeで聴けるのもうれしいところです!

歴史小説は、史実をそのまま説明する歴史書ではありません。けれど、人物が何を見て、何を恐れ、どんな国を望んだのかを想像することで、城跡や寺社を眺める目はぐっと変わります。夢酔藤山さんの作品は、里見氏を「名前と年号」だけで終わらせず、現代の読者が物語として出会い直す入口になっています!

里見義豊を描く『賢使君』を全文掲載

あわせて、里見義通の嫡子・義豊を中心に、若き当主の理想と現実を描く歴史小説『賢使君―里見義豊―』も、全5篇を一つの記事で掲載しています。

物語は鶴谷八幡宮の修繕を起点に、稲村城、久留里城、里見義通・実堯・義堯らの関係を描いていきます。理想としての「一統」と、在地の人々との「協調」。その二つの間で揺れる義豊像を、ぜひ本文で読んでみてください!

夢酔藤山さんの公式発信

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この記事を書いたライター

うみこ
うみこ 観光・アウトドア担当

海と空が好きなライター。SUP、シュノーケル、釣り、海水浴……房総の海を全力で楽しむ視点から、アウトドア体験スポットや季節の見どころを紹介します。

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